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ミチビクCTOの仕事に関係ないこともつらつらと

CTOキャリアを目指すエンジニアへ:生株を持った取締役CTOになろう

1. 役割の違い

執行役員CTO→日常業務の遂行: 技術戦略の立案や開発チームのマネジメント、技術的な問題解決など、企業の技術部門を主導する役割を担当します。

取締役CTO→経営方針決定と監督: 技術戦略だけでなく、企業全体の経営方針の決定や監督、経営陣と協力して企業価値を高める役割を担当します。

したがって、あくまで執行役員CTOは経営方針を決められる立場ではなく、決められた経営方針にしたがってどう技術を使って解決するのかに重きを置くポジションになります。一方で、取締役CTOは、株主なども含めたステークホルダーと共に経営方針を決める立場にあるということです。

2. 権限と責任

取締役CTOの法的地位と権限: 会社法に基づいて、企業の経営に関する重要な決定を行い、企業全体の監督を担当します。また、法的に企業の代表者となります。

執行役員CTOと比較した権限の違い: 執行役員CTOは、技術部門の運営を主導し、技術戦略の実行に責任を持ちますが、取締役CTOは企業全体の経営方針決定や監督まで権限が及びます。

3. 生株を持つことで、企業価値との直接的な連動

長期的な利益の享受: 未上場企業の株式を保有することで、企業価値の変動に直接的に影響を受けることになります。企業が成長し、価値が上昇すれば、保有株式の価値も増加します。一方、ストックオプションは企業の価値が上昇した場合に利益を得られる可能性がありますが、価値が下がった場合は無価値になることもあります。

経営陣との一体感: 生株を持つことで、会社法的に、企業の持分所有者となり、経営に対する投票権を持ちます。これにより、経営方針や意思決定に一定の影響を与えることができます。ストックオプションは、権利を行使して株式を取得するまで、投票権や経営への参画ができません。

企業の価値をあげることが、取締役CTO自身のメリットにも直接的に連動するため、自分のモチベーションにも大きく繋がります。

4. 取締役CTOになるデメリット

責任の重さ: 取締役CTOは、経営方針の決定や企業全体の監督を担当するため、その責任が大きくなります。また、法的に企業の代表者となるため、会社法に基づく権限と責任を持ちます。これにより、業績不振や不祥事があった場合、取締役としての責任を問われる可能性があります。

業務範囲の広がり: 取締役CTOは、技術戦略だけでなく、経営全般に関与する必要があります。これにより、業務範囲が広がり、多くの時間と労力を要求されることがあります。そのため、技術開発に集中できる時間が減少する可能性があります。

経営スキルの必要性: 取締役CTOには、技術スキルだけでなく、経営に関する知識やスキルも求められます。これにより、経営学や財務、マーケティングなどの知識を習得する必要があり、その学習コストが増えることが考えられます。

株主との関係: 取締役CTOは株主に対して責任を負う立場であり、株主からの評価や期待が高まります。そのため、株主とのコミュニケーションや説明責任が増えることが考えられます。

取締役CTOになるには、デメリットもあるので、正確に理解しておいた方がいいです。メリット、デメリットの精査は必要ですが、生株を持った取締役CTOが多く増えて、日本のエンジニア界隈を盛り上げていければいいなと思っています。